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線型代数学では、ベクトル空間のベクトルに対比するものとしての実数をスカラー()と呼び、ベクトルを定数倍して別のベクトルを作り出す演算としてスカラー乗法(スカラー倍)が定義される。より一般に、実数全体に替えて任意の体、例えば複素数全体を用いてベクトル空間を定義することができるが、そのときのベクトル空間のスカラーとはその体の元のことを示すものということになる。 ベクトル空間の上にスカラー積演算(スカラー倍と混同してはいけない)が定義されれば、二つのベクトルを掛けてスカラーを得ることができる。スカラー積を備えたベクトル空間は内積空間と呼ばれる。 四元数の実部(実成分)のことをスカラー部(スカラー成分)とも呼ぶ。 厳密な言い方ではないが、例えばベクトルや行列、テンソルなどの一般には「複合的」な値で決まる量が、実際には一つの成分に還元されてしまうとき、例えば 1 × ''n'' 行列と ''n'' × 1 行列の積は厳密には 1 × 1 行列となるが、これをスカラーと見做すことがよく行われる。 行列のスカラー倍を行列の積として実現する「スカラー行列」は、単位行列の適当なスカラー ''k''-倍 ''kI'' の形に書ける行列の総称として用いられる。 == 語源 == 「スカラー」の語は梯子を意味するラテン語 "''scalaris''" の形容詞形 "''scala''" に由来する(スケールの語と同根)。数学で初めて「スカラー」の語が使用されたのはフランソワ・ヴィエトの ''In artem analyticen isagoge'' (1591) の〔http://math.ucdenver.edu/~wcherowi/courses/m4010/s08/lcviete.pdf Lincoln Collins. Biography Paper: Francois Viete〕、 : 「形を保ったまま一方を他方へ比例的に増大または減少させる大きさをスカラー項と呼ぶ」 という趣旨の一節においてである。オックスフォード英語辞典を引くと、英語でこの用語を用いた記録に残る最初は1846年にウィリアム・ローワン・ハミルトンが四元数に実部について言及した一節、 : ''The algebraically real part may receive, according to the question in which it occurs, all values contained on the one scale of progression of numbers from negative to positive infinity; we shall call it therefore the scalar part.'' であるという。 == 定義と性質 == === ベクトル空間のスカラー === ベクトル空間はベクトルの集合、スカラーの集合、およびスカラー ''k'' とベクトル ''v'' から別のベクトル ''kv'' を作るスカラー乗法によって定義される。例えば数ベクトル空間においてスカラー乗法は : で定義される。また例えば写像の成す線型空間では ''kƒ'' は ''x'' ↦ ''k''(''ƒ''(''x'')) を満たす写像として定義される。 スカラーの集合は任意の体を取ることができて、例えば有理数体、代数体、実数体、複素数体などの他に有限体を考えることもできる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「スカラー (数学)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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